自室にて/yuugao
 
四の並びを避けたい一心の
番狂わせな四隅の角。

帯状の試験管に潜む
冷たい仕打ち。

隔たりに、突き上げられている事実は
送り手の番に
どうしても従ってくれない。

注意が反れてしまったせいで
上着の裾を
四隅の角に引っ掛けてしまう。

隔たりを四隅で囲ってしまえば
自ずとここが
幾つかの内の
そのまた
そのうちの
ある形へと移行していく。

死角へ回り込めないと諦めてしまえば
事実もまた
何かを諦めたかのように
幾分、静かになってくれるのだった。

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