鼻クソ\もろもろ、高見順詩集(三木卓選、弥生書房)より、一粒だけ/石川和広
レコポエにジンライム氏の詩を推薦した後またも鼻クソのある詩に出会った。読書会で読む高見順の詩集を予習中だった。「空を見ていると」の3
空を見ていると
もう一度小学一年生に戻って
先生 先生と
手を挙げたくなる
鼻クソは
もう丸めている
幸福をそうして指の先で可愛がっている
二連目の「もう丸めている」で、グッときた。『死の淵より拾遺』という癌闘病詩だが生への想いが可愛く切なくショボく…彼は小説家で詩文体との調和が苦しかったよう
でも詩ならではの一語だ。濃密新鮮な鼻クソだよ
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