秋の夜はいつわりを許さない/
あまね
いとか
きっとそんなこと思わずに
ほしがってる
神さまとか女神さまとか
ねえ、この世界を見ていますか
半月がもうしずんで
夜がとても深いです
ぼくに、ふれてくれますか
あたためてくれますか
秋のはじまりの風は
水晶みたいにきれいだけれど
ぼくを切り開いていきます
痛みがあります
透明な夜に
ぼく、半透明のたましいを
さらけだせるかな
遠い日まで届くように
伸びていけるかな
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