Aが一つBも一つEは二つ/yuugao
 
百八番目の玉が弾かれている間に
知らない双玉が追加されていた。

番が似合わない竜の独り言。
竜を夢見る蛇の強がり。

柄を寄り処にする反面教師の企てを知り
蛇が、そのまた蛇を同伴にして
取り柄に乗じていこうとする。

物珍しさの一時を経て
紙が秘めごとで満たされていく。

その紙が
すこぶる可燃性のものであったとしても
取り柄を持たない火では
少しも近づくことができないのだった。
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