道/subaru★
 
か翔べるように 滑走路を駆け抜ける

向かい風 いっぱい浴びて 空高く舞い上がれると信じて

冷えたアスファルト 裸足で踏みしめ
誰かが歩んだ足跡 微かな温もり
一人にしか見えない 想いの月
それを頼りに 身を焦がす誘導灯たちが ゴールまで照らす

あとから来る者たちへ轍を敷く 道から外れぬために

似たようなアスファルトの上 幾千の別の道
横から流れる空気が知らず知らず
互いが呼吸をするたびに
疎遠の二人の肺に入り込んでくる

知らず知らずに

大空の下 幾億の人生
縦から流れる雨が知らず知らず
互いが冷たいと感じるたびに
駆け抜ける二人の心に沁みていく

知らず知らずに
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