ひとり 応え/木立 悟
 





拡がるたびに
笑みは昇る
照らされる土
くちもと


数えます
沈みます
報告する
雨の道


ふちどりが
音になり
閉めても閉めても
吹いている


窓の光を食べる羽
食べ残しては去ってゆく
いいよ 先に咲いて
いいよ


さする熱 なでる熱
夜の蜘蛛の巣
触れては過ぎ去り
また触れるもの


空は狭まり
色は昇る
静かすぎるもののまわりに
雨はまるく降りつづく








































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