まわしげり/吉岡ペペロ
 
台風の夜を歩く

俺の傘を貸してやる

孤独を決意した高潔なたましいが

大風をうけて傘にひきずられている

おまえは俺を裏切らない


なつかしい体温のそんなかで

俺の傷なんて3秒で消えてしまった

ああ、傷は

おまえにまわしげりされたみたいだ

ああ、俺は

好きでいてくれるそのひとの

そばでメルヘン守りたいだけだ


台風の夜を歩く

俺の傘を貸してやる

孤独を決意した高潔なたましいが

大風をうけて傘にひきずられている

おまえは俺を裏切らない






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