内と外/森の猫
 
姿だけじゃ
見えない

顔だけじゃ
わからない

内在する魂

スーツをパリッと
着こなしている男は
堂々としていて
怖いものなど
ないかに見えるのに

内には淋しさの
塊を秘めている

癒し系ともてはやされ
おっとりと見える女は

毛筋の変化で
日常から
飛び降りようと
企んでいる

菩薩にはなりきれないいのち
煩悩丸出しの脳

ふかしぎ
不可思議

ふたつの性は
絡み合いながら
生きる

時間軸に
逆らえないと
知りつつも。



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