両生類/千波 一也
 


バス停は
しずかに濡れていて

時刻表には
ブレスの箇所が
しるされていて

そこにあるのは
文字ではなくて
数字でもなく


声は
とっくに
無力なのでした

何が
できるか
知れないけれど

見つめていたのは
てのひらで

望んでみたのは
晴れ間で

バス停に
触れることしか
できなく


干されたら、また
探しにきます

よく
わからない
ルーツに乗って

ケロリと
忘れて

アンブレラ
ら・ら

花の
陰から




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