星のコンサート/梅昆布茶
 
それは遠い遠い記憶
石に刻まれた古代の物語

混沌とエントロピーが宇宙のホメオスタシスとせめぎあっていたころ

僕たちは小さな種子のなかのさらに小さな生命だった

星の海の波打ち際には浮遊する星の子供達が色とりどりの光を放ち
遊戯に余念がないし
宇宙くらげの七色の光を追いかけたり

十数光年にも及ぶ影踏みや鬼ごっこの果てに

流れ星の雫で喉を潤したり

星雲の綿菓子や彗星のパンで腹を満たしたり

星の酒場ではさまざまな年齢の色とりどりの星屑達が心地よいざわめきを
奏でている

第七銀河のホールでは星のコンサート

星降る夜は
きっと君にも
星空のざわめきが
聞こえるはずさ

とても心地よい
ざわめきがね

それは
遠い宇宙の
素敵な
星のコンサート


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