東京を離れて/番田 
 

失ったものはあまりにも大きい
そう 俺は気づいていた
ニューヨークの薄暗い地下鉄にもたれながら
いつも 俺は 思っていた
きっと帰るべき場所があったはずだった
終わりのない連日の度重なる夜勤
本当は金なんていらないはずだったのに
いつから俺はこうなったのだろう



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