待ちくたびれて/梅昆布茶
カウンターの木目の数をかぞえて
自分の歳をかぞえ忘れたお馬鹿な阿呆鳥は今日だってきっと
酔いつぶれてしまうのさ
君の秘密のぬくもりを思い出しながらね
官能の風は背筋をつたい
神経を縦断し
そんなせつない夜は君の眠りにそっと入り込もうとする影のように
自分を感じてしまうのだけれど
夜の帳が
闇を支配して
埋もれた愛でさえ
また
新しいノートに
書き込まれてゆくのですね
君に花束を贈ろう
百万本の薔薇を
エミリーが薔薇でかざられたように
ぼくはきみを
葬送して
土のなかに返そう
そしてまた
永い
待ちぼうけが
はじまるのだろう
そしてまだ
闇は深い
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