抱擁/
徘徊メガネ
理由もなく泣いたんだ
夕暮れの頃
蹲る背中を撫でる雲影は
声を消してはくれないくせに
そっと優しく抱いてくるから
泣いて良いかと聞いたんだ
雲は答えてくれないが
ただ何と無く
理由もなく泣いたんだ
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