おれ死んだ/吉岡ペペロ
彼女を思うと彼女のまえにゆけた
テーブルにまだ開かれていない新聞が置いてある
日付を見て三年後の世界にいるのだとわかった
おれはおれが死んでしまってから
三年もたった世界にもどってきたのだ
彼女は泣いていた
ついていないテレビのまえで泣いていた
夢にあらわれてみた
彼女は朝起きて泣いた
夢のなかでは楽しそうだった
また夢にあらわれてみた
悲しくなるからあっちいって、
おれは遠ざけられた
にど死んだような気持ちになった
化けてでる輩と
おんなじになってしまったのだ
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