言葉によるスケッチの実験性/中川達矢
 
わせ、目に頼りすぎな描写には飽きた、いま、ここで、ノイズがきこえる、その描写に、目は必要ではないが、記号が必要だ、記号を食べ、記号を飲み、記号を過ごし、記号の下に逝く、末は、回帰、とらわれびと、「俺」が、「俺」を支配する、ノイズを感じなければ、よかった、「俺」の支配の脱却の手段、脱構築、「俺」は、「俺」ではない、その方法があった、つまり、どうあがいても、ノイズを、読者に届けられない、その無力さが、伝わってしまう、そう書いてしまえば、読みを狭めてしまうだろう、結論が著されたら、その結論で脱構築すれば、とらわれない、結論のノイズ性、そこに、詩の美学があるという結論を述べてしまう「俺」に絶えずノイズが襲ってくることを読者の人には伝わったのだろうか、眠れない
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