言葉によるスケッチの実験性/中川達矢
 
絶えないノイズが、右の部屋から、左の部屋から、そう、絶えず、聞こえてくる、スピーカーを通した、ノイズのような、ノイズが、両側から、いまいるここに、ここ、ここはつまり、じぶんのへやだった、このノイズを聞いているのは、この言葉を紡いでいる対象と、ノイズを聞いている対象のぶつかり合い、同一性の保持、その証明は、どうしたらできるのか、逃れられないものが、ノイズから、逃れられない、中で、つまり、ノイズを聞いているのが、「俺」だとは、誰が、誰を、認識しているのか、うるさい、そう発する声を、両側の部屋から聞こえるノイズが、認識するのか、存在を問うのではなく、存在の存在については、前提条件としてしまった、西洋哲学
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