ふたりで/はるな
 

雪をみた
桜をみた
雨をみた

夜のおわりと
一日の境界をみた

ふたりでみた
手をつないだりも
した

ふたりから少しずつ
季節がこぼれ落ちていって
届かないものになるのも

剥がれるように
生活と情が隔たりゆくのも

みた
ふたりならんで

あなたが
だれかわからない
どういうひとかも
わからない

でもたしかに
朝をみたでしょ?

みなかったことにしないで
わからないでいいから
みなかったことにしないで


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