天文台へゆく/梅昆布茶
しながら地味な工場の片隅で
望遠鏡をつくり続けてきた地上の星
学芸員である先輩が
僕にいう
隣にいるのは
つぎの奥さんかい?
ええまあ…
そうなるかもですけどね…
よくまあお前みたいなじゃがいも男がなぁー…
いくらなんでもそれってひどすぎません?
でも僕は今でもそんな先輩が大好きでいる
先輩と同じ気持で星空を観る自分が
ちょっと
誇らしくて
懐かしくて
いっしょにつくった
秩父の高原牧場の星降るような眺望の良い山頂の片隅の手作りの天文台を思い出す
ときどき訪れるその公園と
あいかわらず口のわるい先輩と
子ずれでじゃじゃ馬娘の彼女
白いドームの天文台とそれらの
素敵な童話は
僕のこころの
星の遊園地なのかもしれない
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