季節さん、ゴメンね/吉岡ペペロ
 
ツツジが朝、風をあらっていた

クチナシが夜、轍をこねていた

ヒマワリが昼、空をふかんしていた

季節さん、花ばかり見ていてゴメンね


高架下の茶店でジャズがたゆとうと

知らぬうちに謝っていた

髪の毛を汗がながれた

いまだけ気ままな音楽に

ほんのすこし素直になっていようか


ツツジが朝、風をあらっていた

クチナシが夜、轍をこねていた

ヒマワリが昼、空をふかんしていた

季節さん、花ばかり見ていてゴメンね



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