夏のみどり/
あらら
みどりが夏の暑さを吸い込み白っぽいみどりの黄色っぽい乾いたみどりと瑞々しい陽射しをいっぱいに吸い込んだ芝にみどりと風に揺られ風を誘いこむ曇り空はみどりを透かし光を浴び反射する真っ黒なみどりの影を包む森の向こうに陽は傾き池の水面に波打つみどりの土の湿り気の染み込んだひぐらしの鳴き声を飲み込むみどりは茜色のそして真っ暗闇の空に溶けて消えゆくそして 夏のみどりは
いつだって
そっとひとりで去って行く
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