マルクスのかばん/アラガイs
 

台所に珍しいカボチャの種がある
ひょっとして奇形が生まれるかも知れないと
そっとかばんに隠して、畑に撒いてやる
その畑はあまりにも荒れていた。
このままでは芽が出ない
「芽が出ない」畑は淋しく無駄になるからと、
、人手を探しに町まで降りてゆく。
連れてきた労夫は、新品の鍬を二つ揃えろとわたしに言った。
それでも畑の土は化石のように硬く、鍬はすぐに壊れてしまう
鍬を放り投げて、わたしは機械を借りることにした 。

簡単な機械でもマニュアルがあった。
免許が必要だった。
【町の運転手求む】なんとか探して連れてきた運転手は、二人ぶんの賃金を要求した。
払え
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