ペットボトル症候群/nonya
日替り定食の間で発泡
左の掌には
呆れるほどのんきな緑茶を注入
とりとめもない妄想の上空を浮遊
右の太股には
今さらながらスポーツドリンクを注入
ウィンクし始めた青信号めがけ疾走
左の土踏まずには
純真無垢な100%天然果汁を注入
似たり寄ったりのモノクロな毎日を一蹴
いろんな味が混ざっちゃったら
中央アルプスのおいしい水で
シャカシャカ洗い流せばいいんだよ
本当の名前を
思い出しそうになるたび
はからずもハミングしそうになる唇
本当に行きたい場所を
突き止めそうになるたび
はばからずスキップしそうになる爪先
まだまだ
ポッチャンピッチャン楽しむんだから
まだまだ
リサイクルなんかされてたまるかっ
戻る 編 削 Point(19)