ペットボトル症候群/nonya
 
日替り定食の間で発泡

左の掌には
呆れるほどのんきな緑茶を注入
とりとめもない妄想の上空を浮遊

右の太股には
今さらながらスポーツドリンクを注入
ウィンクし始めた青信号めがけ疾走

左の土踏まずには
純真無垢な100%天然果汁を注入
似たり寄ったりのモノクロな毎日を一蹴

いろんな味が混ざっちゃったら
中央アルプスのおいしい水で
シャカシャカ洗い流せばいいんだよ

本当の名前を
思い出しそうになるたび
はからずもハミングしそうになる唇

本当に行きたい場所を
突き止めそうになるたび
はばからずスキップしそうになる爪先

まだまだ
ポッチャンピッチャン楽しむんだから
まだまだ
リサイクルなんかされてたまるかっ



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