ヒーローショーのお終い(メモ/花山草太郎
空を飛び始めた頃からおれは人間が嫌いだった
無理やり手に入れた後にがっかりしている奴らばかりだった
正義のヒーロー、ドレイクルマッチョは
会場に相談してるみたいだった
アイロンに失敗したのか、マントはつるつるに光っていた
何でおれは月が綺麗な日に限ってすべてを粉々にするんだろう
僕はただのファンだからサイリウムを振ることしかできない
あいぞうは表裏いったい
同じくサイリウムを持つ隣の老人がそうつぶやいた
なぁ!みんな
客席にむけてドレイクルマッチョは力こぶを見せ付けた
ワっと歓声が上がる
ドレイクルマッチョがスーパーヴィラン橋本になって
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