夏の終わり色/
影法師
ビルが並ぶ世界に
酔ってしまった僕は
向日葵に魅せられ現実の世界に戻ってきた
首を垂れて
太陽を見ようとしない向日葵はどこか僕に似ていたんだ
そう
現実から逃げ続けている僕に
逃げ場所を失った僕に
何かが
終わりを告げた気がした
耳を壊すほどの飛行機の音
ジリジリと世界を焼く太陽
今を生きる蝉
僕を待っている君
君を待っている僕
朱に染まった空
季節が変わる音がキコエル
星が廻る音がキコエル
そんな気がしただけ
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