ウロング・サマー (2)/DNA
冷水を飲み干し
今夜も
こんがらがった
青い糸だけの
世界を想像する
おまえはまただ
胡座のかきかたを
間違えて
さいしょから
骨のありかを
確認しだす
忘れてしまった
香りとかで
卒倒できるのだから
おれとはそもそも
仕組みが異なるのだろう
見違えたように
夏の夢を
やりなおせば
そこには
悪意が香っている
悪意がつきれば
わたしたち、滅んでしまう
なので
腕と腕を組み
指先に
血文字を貼付けて
行進するのだ
滴る音楽が
遠くのほうで
鳴っていて
わたしたち
とは関係のない
終曲がはじまった
戻る 編 削 Point(2)