35℃/
橘あまね
14時の白昼夢に
ひっきりなしにおとずれる一期一会たちを
欲ばりな身体がぜんぶ受け入れようとして
はちきれて
あふれていくものを追いかける
追いつけないのはわかっているけど
手をのばす
足がもつれる
仰向けにころんで空をみあげる
あふれて逃げていった一期一会たちが
雲のとこまであがっていく
雨になって帰ってくるまで
口をあけて待っていよう
おわることのない真夏
焦がれるためにつくられた身体で
あふれたりからっぽになったり
ぼくはとてもいそがしい
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