いない かたち ?/木立 悟
 
を成さない
屋根の上のまなこについて
常に水を呼ぶ稜線について


羽が重なり 冬になり
空に至り 空になり
地を見つめても 地には帰れず
言葉はこぼれ こぼれこぼれて


四と四 語り語られ
袖に差し入れられた手首の数だけ
季節は遊び 
季節は遊び


曇の膝の曇
春から夏から冬を取り返し
肩に乗せては歩きはじめる
海へ至る長い坂を






















戻る   Point(2)