いない かたち ?/
木立 悟
を成さない
屋根の上のまなこについて
常に水を呼ぶ稜線について
羽が重なり 冬になり
空に至り 空になり
地を見つめても 地には帰れず
言葉はこぼれ こぼれこぼれて
四と四 語り語られ
袖に差し入れられた手首の数だけ
季節は遊び
季節は遊び
曇の膝の曇
春から夏から冬を取り返し
肩に乗せては歩きはじめる
海へ至る長い坂を
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