いない かたち ?/木立 悟
 




うつぶせに眠る広きもの
夢とうつつの燃えるさま
陽も月も星も遠のいて
目をつむり目をつむり行方を追う


空に書かれた余計なことから
目をそらしてもそらしても
響きは進み
空は進む


めくられ 読まれ
切り離される
かけらは水へ
水へ降る


真白き 広き
猛るもの
誰も読まぬ文字
読んでは沈む


色は静かに
無防備の髪
氷のぼる音
置き去りにして


森が三つ
ひとつの声に降り
水に溶け 渡り
海をすぎ 海をすぎ


原をゆき
欠けた神を拾い
岩に会い
炎を拾い


ここに至りまだ
言葉を成
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