六十六年まえの今日/
吉岡ペペロ
六十六年まえの今日
セミが朝からの暑気を鳴いていた
あのひかりや
爆風や
炎熱の地獄のなかに
どうしておれはいないのだ
六十六年まえの今日
いまのおれのように汚れた人間は
あのひかりや
爆風や
炎熱の地獄のなかに
いなかったのにちがいない
六十六年まえの今日
セミが朝からの暑気を鳴いていた
あのひかりや
爆風や
炎熱の地獄のなかに
どうしておれはいないのだ
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