マッドウォッチ スタースケール/竜門勇気
半分だけ寝ぼけて
ぶらぶら生きてるうちに
何もかも嘘だらけに見えてきちまったのさ
時々いい気分で信じてた嘘が
だんだん姿を見せなくなったんだ
でもよー
誰かは信じてなきゃ
くたびれてしょうがねーよな
そうだな
そうだなそのとおりだな
目ざといバカに見つかるきになったんだ
逃げるのも避けるのも
無意味なんだって気づいたからな
夜は星だらけ
昼は光だらけ
操車場跡地の残像のそばで
見えない幻に話しかけている
くるぶしを触って
ひざを触って
どこへでも行けることを
確認したって
ベッドで見上げる天井は動かない
無駄と絶望は僕の糧だ
食って生きている
そいつを食って生きている
明日なにしよう
明日なんになろう
なんにでもなれても
今日はなにもする気が起きねーや
明日なんて知らない
明日なんていらない
なんでもできても
なにもしてやれないだろう
償える罪が少なすぎる
許される罰が少なすぎる
時計が狂ったまま
進んでいく
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