ひだまり/千波 一也
 


袖にはいつも
きまぐれさんが住んでいて
ときどき、すこし、
わたしに優しい


 雲のかなたに広がるものや
 星の向こうに輝くものを
 いつからかわたしは
 素直に待てなくなった

 そっと
 もらして見せる溜め息さえも
 どこか計算高い
 まがいもの


手まりうた、なんてものを
わたしは全く知らないけれど
ときどき、身軽に、
うたいたくなる

聞いた覚えも
習ったためしも全くないのに
途方もなく懐かしい隙間が
わたしのどこかに埋まってる


 ひだまりは
 元来優しいわけではない
 罪人にとっての脅威は明るみなのだから
 ひ
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