船/
花キリン
無気力と言う船がある
一度乗るとその乗り心地に魅了されるから
考えることを止めてしまったりする
昨日乗り込んでみた
ぼんやりとブルーの空を眺めていると
ぽっかりと空白ができた思考の片隅から
甘い砂糖のような香りがしてきた
口中で複雑なもののように広がっていく
それでも考えることを止めてしまったら
心身が軽くなった
大きな船は揺れることを忘れているから
その場所にぼんやりと落ち着くと
もう後戻りはできないのかも知れない
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