夕焼けくるくる/
朧月
夜になると
くるくると私は
私の皮をむく
くるくる くるくる
はじまりまでゆくといきどまり
ちょうどいいところでとめたい
なのにとめどころがわからず
くるくる くるくる くる
おとうさん おかあさん ぼく
こどもの落書きみたいな
跡 それをみつけられたら
いいな なんて願いながら
くるくる くるくる くるる
私の手は真っ赤に染まり
まるで夕焼けになっちゃった
その時刻が実は一番好き
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