子宮の大きさ/
チアーヌ
い痛い痛い痛い
堰を切ったようにわたしは赤黒い塊を産む
雪の上に血がにじむ
気がつくと目の前に踏切があって遮断機が下りている
少年が遮断機を持ち上げ潜り抜け歩いて行くのが見える
子宮が痛いわたしは号泣する言葉は見つからない
絶え間なく降る大粒の雪の向こうに電車が走る
わたしの目の前を電車が走る
もう何も見えない
そしていつまでも走っている
いつまでも
途切れることなく
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