物忌/散布すべき薬物の所持２
僕は今から体内を洗練する
温度を感じぬ裸足で外に出る
海に向かい血の付いた右手で空を切る
許しを得るために
残虐の対価として僕は
上記のように清らかに生きなければならない
僕は静かに頭蓋を剥いていく
赤く淀んだ腫瘍が消えていき
空を飛ぶような音楽が聞こえ
胎内回帰のバルコニーが見えてくる
しかし僕の残虐の対価で
母親はショウジョウバエによく似た
奇形児を産み落とした
だから僕は清らかに生きなければならない
プラスチックに加工されるまで
右足を蟻に喰われるまで
自分の小指をとろとろに煮込んだ
シチューを食わされるまで
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