通告/アラガイs
僕らの時代は再び春の陽射しに芽吹いた大きな花びら
(ひらひら)と蝶々は飛びかい
星空をあの輝く太陽のように見つめていたんだね 。
それでも(根性)とか(努力)とか、涙を汗のように拭いながら生きることばかりを教えられて
(あの人)宇宙の果てを想いながら二粒の種だけを落として消えていった。
絡みつく蛇の尾を毒牙の印に変えたまま、小さな誇りを捨てきれずに忘れられた 。
それは
(ひとつ)吐く息が途切れたら世界は宇宙の果てまで歪むから
(パラパラ)と滲む花びらだけが散ってゆく
「死は種を蒔く
種は生を蒔く」
蒔かないわたしは無色の花びら
死にきれないから(疎われた
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