ノート(40Y.5・11)/木立 悟
 


目にはふたりの天使がいて
朝のまばたきに言葉を交わした


ある日目覚めるとひとりの天使が
目の下の黒ずんだ荒野に去ってしまっていた


言葉の無い朝の光に
片方の目をひらくとき
ひとりの天使は今もさまよい
ひとりの天使は捜しつづけている




[グループ]
戻る   Point(3)