春ノ近イ夏ニ通ウ(断片)/吉岡ペペロ
 
きするみたいにたべてる

こんなにがんばっておにぎりだけ

こころをころした

せかいにたにんごとなんてない

とうじしゃになればそれはだれにでもわかる

きのうの餓死はかわいそうでも

きょう災難にあうのはきみかもしれない

ひびわれるのなんてはやいよ

そしてのどもとすぎれば

完全なる人間

なつのしっけ

ぜつぼうの匂い

しんかんせんのゆかしたおと

精神力

イコール楽天

その風が三郎のどこかに吹いていた

とりさかなはしてない

くじらはきっとしてる

かめは

かめはなみだ

そんなことあってほしくな
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