星に願いを/透明な魚
 
えがある
答えが無いような物語には
物語そのものに
そもそも
特別な仕掛けが施されている

b−玉のような木星が
気もふれるような壮大な気象だと思うとき
そのことについて考える事で
普通でいられなくなるときがある
大赤斑の大きさが地球3個分なんて
どうしても薄気味悪い
いや、全然言葉は足りないんだけど

光の帝国の夜が明けてきた
いや木星がそのまま落ちてくるんだ
巨大なソリトン波の中で
いや無限に考えることを願っている
木星と僕が消えて

黒くてまあるいテーブルと
まあるい背もたれの黒い椅子
すれすれにシャボン玉が回転していて
崩壊の兆しを数えている
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