可能性/
瀬崎 虎彦
フェザーの夜の奥底に
雷鳴が降り落ちてくる
身をよじる小動物の声
愛を交わす偽善に吹く風
誰しも時計の針の非情に
凍える気持ちを抱いているのではないか
理解されたいと願いながら
理解されるに値するものは不在
沈黙に香りのいいコロンを振り
雨がやむまでは部屋の中で
じっと音楽に耳を貸す
失われる以前に失われていた
可能性の抜け殻たちが
この夜一斉に襲い掛かってくる
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