傑作を手にする/itsuki
つの日も
わすれがたい窓際を
置き去りにした読点を
空隙・章はつらなるほどにあなたを解体してゆくのだ
秘密は秘密のまま
仄めかしてゆくだけ
エイチで支度し終えたならあなたに相応な名まえなどを与えてやる
額より装飾した縁を添えて
円くした火元で焦がして
想像で噛め
詩的に窺えよ
たったひとつ行をなして
廉潔さをくるめて奪う
なんて空々しく、
この口びるで読み上げた
あなたを真似る
感触は撫でるように
あなたをつくりだしてみたかった
くたばりゆく文字列には一瞥もくれない、 その頬に頁をかさね、積み上げる無駄と塵 、どこにもゆけやしないのでこうして足を揃えている他
いつの日も
あなたをあらわすのに一等、
しっくりくるような一文を探していた
並べた書架の上
それはどうにも気高く
毅然として光ることだろう
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