バージン/はるな
 

むかし
愛されたら世界が変わるとおもっていた

愛し合うのは
ひとつになることだとおもっていた

でもぜんぜんちがった
愛されるのは
自分は世界にひとりしかいないと思い知ることだった
世界にひとりきりのあなたと
世界にひとりきりのわたしが
べつべつの足でふたり立っているということだった


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