言葉なんて話すんじゃなかった。/吉澤 未来
言葉なんて話すんじゃなかった
言葉より優しいものがあること知っていたはずなのに
何故言葉から、そして何を求めるのだ
君よ
「わかっているだろ、の後に
君は忘れてしまったようだね。
」の一言は
君に言えない
言葉のきれはし。
僕は言葉を話すのに適してない
口頭言語失格者
だ
僕の言葉は僕の知っている
僕以上を連れて行ってしまったから
「実は忘れているのは僕の方だった」
気付いた時にはもう遅い
だから言葉なんて話すんじゃなかった。
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