愚劣な牙のトランジスタ/ホロウ・シカエルボク
 






減光の刹那から始まる気狂いをなだめる為の契約が必要、ショット・ガンが脳漿を撒き散らす幻想、不精の爪で肌を掻いて俺の身体は赤線だらけ、叫びを選択しない衝動は、そう、綿雪のように静かに積もるばかりさ…考え込むことが得意だからすぐに撃たれてしまう、考え込むことが得意だからすぐに狙われてしまうのさ、イマジネーションは、そうだよ、本当は停滞からしか生まれてくることは出来ないというのに、軽いものを接着するボンドみたいに速乾性ばかりを求めては…左脚のつけねからメスそのものを追及するとき、左手は制限の小袋の封を開けている、本能に安心出来ない理由が世界には溢れている、溢れて、漏れ出している、
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