涸れた羽根炭(十)/
信天翁
公園のブランコ脇で
おさなごが泣いている
おとなとちがって
大声で泣いている
わがままだろうと けんかだろうと
そこに罪はない
公園は森影のベンチで
若者同志が馬鹿笑いしている
おさなごとちがって
どらごえで笑いこけている
なにがきっかけであろうと
そこには罪がある ねぇ
地面に残る癇癪花火の
涸れた羽根炭に似て
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