宴に座る、シニカルに/
御笠川マコト
明ければ
背広という作業着を着て
仕事という
単調さに溺れたり
台所で
永遠に執行される事のない
処刑を待つ毎日に戻る
珈琲を注ぐ
若い手も
花束を受け取る
少し老いた手も
ストーリーの解りきった
ドラマの再放送を見るかのように
ふたりを見送り
肩を揺すりながら
手を叩くのだ
憂鬱な日常を
共感できる者が
増えた事を祝う為に
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