潮/るるりら
 



明るすぎる崖
やけに落ち着いた たたずまいで立つ
青すぎる空が 海の照り返しで
光が私に立ち上ってくる


憎悪 わたしの憎悪
おもいだせない
憎悪から ここまできたのに
私は 何を憎んでいたのか
それが わたしを ここに 運んだ


紺碧の海が光る場所
この崖の高さに似合うほどの落胆は

わたしには
ない

波が洗う
潮に夕日が 近づく
生き物の匂いがする

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