消える一齣(七)/信天翁
 
ステンドグラスの厳かな光によって
綿埃の浮遊がみえるのに
ライブの結露は消えている

カルマの酷な風にあやつられて
エロスの逍遥があったのに
タナトスのサインは消えずにいる

いま そよそよとすりぬけてゆく
鬼門の庭隅から裏鬼門の納戸へと
しらはえの慈しみが

あゝ・・・・・・ながれゆく
この一齣も 消えてゆく
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