ミルキーウェイ/三条麗菜
 

あなたの奥から生まれてきた
誰の命にもならなかった星たちも
きっとあの空にかかっている
はずなのです

あなたの求めるものが
私の求めるものではなかった
だから星たちは数を増して
夜の空を覆ってゆくのです
ミルキーウェイの輝きが
美しいと思うなら
それは私たちが
獣ではないという証です
そしてそれは
獣よりも苦しむということの
代償なのです

それらは寂しくて
それらは誇らしくて

夜の空にかかる大きな河を
私はまだ肉眼で見たことが
ないのです

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