あす君のそばへ行きたい/ホロウ・シカエルボク
大きなビルより素晴らしいものたちのなかで暮らしを始めているんだろう
ミルク・キャンディと苦いコーヒーで
財布が底をつくような毎日
一枚の小銭が気分を左右したりするような暮らしが
果たして君には理解出来るだろうか
僕は街角に立っている
街角に立って
ある種の条件で手に入れることが出来る
さまざまなウィンドウに囲まれてまごついている
僕に出来ることは
おずおずと自動販売機の前に移動することぐらいさ
あす君のそばに行きたい
物乞いよりもずっとたちが悪い
原子力が僕たちの前から姿を消そうとしている
だけど
僕たちを殺すものはそれだけじゃないだろ
あからさまに危ないもののことしか危惧出来ないなんて
やっぱり僕たちはちょっと出来が悪すぎるんだ
あす君のそばに行きたい
こんな風に戯言を並べてるよりも
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